CAPRICIOUS

本を中心として、映画、ドラマ、アニメなどについて気ままに紹介するブログ。「面白い」を見つけるきっかけに。

読むとはこういうことか! 『図書館の魔女 第二巻』感想

f:id:johnnadams:20180825124321j:plain

こんなにいろんな読みかたができる小説もめずらしい、と思います。いくつもの要素が盛り込まれていて、読み進めるごとにちがう顔を見せてくれることに驚きます。そのせいか、第二巻でも面白さがまったく衰えるところを知りません。

 

どんな読みかたができるのかあげてみましょう。諜報・スパイ小説、書物や言葉の歴史、言語学・文献学、冒険小説、政治小説、外交小説……。人によっては、これら以外にもまだまだいろんな読みかたを思いつくことでしょう。

 

いろんな要素があるから、つぎに何が起こるかわからない、予測不可能なのです。かといって物語が破たんすることもなく、読者を引き込みつづけていく。少なくともわたしが読んできたエンターテインメント小説のなかでは、最高峰だと思いました。

 

どうしてここまで面白いのか。その理由のひとつは、著者が自身の得意分野を上手く物語に溶かし込んでいるからだと思います。言語や書物、文献についてヒロインが語るシーンは、さながら講義のよう。それでいて、押しつけがすぎることもなくうん蓄くさくもない。

 

著者の技量あってのことでしょうが、小説のちからってすごい。

 

ともあれ、まったく期待を裏切らない文庫版の第二巻でした。第一巻を読んで気に入った人はまちがいなく楽しめるでしょう。